熊本地震と建物の耐震性について

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熊本地震、まだ収まっていませんが(4/27現在)、すごかったですね。
個人的に直後にこのような暴言(暴論)を記述していますが、震度の持つ意味のあやふやさについての意見は変わっていません。
さて、私が現在最も深く関係している会社は不動産会社ですが、住宅の建築販売もしており、熊本地震も他人事というわけにはいきません。
売っているのは木造住宅なので、地震が起きると、その耐震性やら、軽量鉄骨・鉄骨との耐震性の比較やら、お客様に聞かれることがどうしても増えてしまいます。
東日本大震災の直後も、同様でした。
まあこれから家を建てる人は、当然、気にするんでしょうけれど。
どうも「木より鉄の方が固い」というような感覚論で、木造住宅は敬遠されるようです。(笑)
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この会社の社長が言った話が

当社でも木造の建売を販売している。鉄骨は耐震性が大きく違うが、軽量鉄骨と木造ではさして耐震性に違いはないことをきちんと理解して、お客様に答えられるようにしてください。

とのこと。

なんだかなあ。

で、社員に回された回覧がこちら。
担当者が苦労して文章を作っているのが、分かる気がします。まあこの文章も説明としてはありなんでしょうけれど、理解するのはちょっと難しいかな。

なんだかなあ。

耐震性ってすごく難しいのは、家が倒壊する等の被害を受ける度合いは、その建物の構造だけで決まっているのではないという点だと思うのですが・・・・・

ここにも素人みたいな専門家さんの回答がありますが
木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造で
強さが決まるわけではありませんので…

(参照:鉄骨?鉄筋?木造?耐震性に最も優れているのは?
これが端的に言い表していると思うのです。
建物倒壊の要素は、少し考えただけでも、

  • 地盤、地域による地盤の揺れやすさ
  • 家の構造(木造・軽量鉄骨・重量鉄骨・鉄骨)
  • 家の作り方

耐震性を決めるのは構造設計です。
何造でも地震時に部材やつなぎ目に発生する力を勘定して
その力に耐えられる部材や寸法を決めていくわけなので何造が強いと言う考え方ではないです。
いくら鉄筋コンクリート造や鉄骨造でも発生する力に耐えられない部材寸法では
耐えられるように設計した木造よりも弱くなるのは当然です。
実際には硬い強さとか粘り強い強さとか色々あるんですが説明しきれないのでパスします。

また、単純に材料の比強度(同じ重さあたりの強さ)では木が一番強いです。

  • 家の築年

阪神大震災の被災状況をふまえた「建築基準法」の改正が2000年にありました。確認申請や工事期間を考慮して、2001年以降の物件なら比較的安全と言えます。
宮城県沖地震をふまえ新耐震設計基準が導入された1981年~2000年の物件でも、中規模クラスの地震であれば、それほど心配する必要はないでしょう。

  • 増改築の有無
  • 建築業者の良しあし

とこんなにあるような気がするのです。
そして、建物構造や作り方なんていうのは素人にはぱっと聞いても分かりにくいので、もっと簡単な、

耐震等級

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で、ばああんと宣伝した方が分かりやすいと思うのですが・・・・・・
耐震等級についてはこちらのページで勉強してください。

時事

Posted by ymo