経済指標の不思議

経済指標というものについていつも不思議に思う。
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そもそも大学生の頃にマクロ経済を勉強した時に痛感した。
実を言うとマクロ経済の数式についていけず落ちこぼれてしまったわけなのだが、その時それらの数式が頭に入ってこなかった最大の理由は、こういった数字を計算して何の役に立つんだろうという思いである。
大学生の時はそういった漠然とした思いがあっただけだが、その後実社会で経済指標に出会うたびにだんだんとなぜそういう風に思ったかがわかってきた。
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そもそも読み方なんてある時点で、意味は解釈する人によるってことでしょ。

 
結論から言うと経済指標は読む人によってその意味が大きく変わってくるところにある。
数学や算数の世界では1+1=2でありその意味は明確である。
しかしそれが数字を離れ1歩でも経済や経営の世界に入ると2はいくつもの意味になってしまう。
極端な例かもしれないが今年のGDPの4月から6月の数字は、年率換算でマイナス7.1パーセントだそうである。
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リーマンショック以来の悪い数字だそうだが、これを解説者や経済学者はいろいろな意味に読み解く。
例えば4月から6月は消費税アップ後のため、駆け込み需要の反動であるという言い方がある。
その裏にはだからたいした落ち込みでは無いということを言いたいらしい。
一方でそもそもその前の四半期は大して良い数字ではなかったのであるし、リーマンショック以来の悪い数字なのだから、経済はあまり順調ではない。例えばアベノミクスは、失敗なのであると。
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数字の話がいった数字を離れると全く両極端な話の前提として使われてしまう。
この場合であれば7月から9月の結果を見てみないとどちらの言い分が正しいかはいまいちわからない。
それでは経済指標の意味が薄れてしまうのではないだろうか。
それとも指標指標でありそれをどう読むかは人間の力にかかっているということで良いのだろうか。
とするとニュースで経済指標を数値を言うことに何の意味があるのだろうか?
だんたかなあ。
最近NHKの7時のニュースを、あまり見たくない。
私の中のNHKの7時のニュースは朝も夜も情報発信源であった。
世の中で起こっていることがいくつかわかるはずであった。
ところが最近はそのニュースのトップがテニスの4大大会での決勝進出であったり、御岳山の噴火ではいかにその噴煙がすごかったかというインタビューであったりするのである。
別にテニスや火山の噴火をトップニュースに持ってきててはいけないと言っているのではない。
そのことで世の中で何が起こっているのかということを知りたいのである。
火山の噴火で噴煙がいかに凄かったかということをインタビューで苦し紛れに伝えてもそのことに何の意味がるのだろうか。
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そう言った感情に訴えるような話はもっと別の番組でやってほしいと思うのは私だけなのだろうか。
少なくともニュース番組でやるような内容ではないと思うのは私だけなのだろうか。
なんだかなあ。
話を元に戻そう。
つまり経済指標の数字を伝えることについてはあまり意味がなく、その数字がどういった意味を持つのかということが重要なのである。
ところが専門家が言う見解が全く両極端な方向持つという事自体、経済指標の意味が何なのかよくわからないいうことである。

時事

Posted by ymo