猫除けのペットボトル
今ではすっかり街の風景として浸透(?)している「猫除け」(?)のペットボトルの陳列。
最初に気づいたのはいつの頃だろうか?
当時はまだ自分は持ち家に住んでおらず、不動産会社に関わっていたとは言え、あまり野良猫についても気にしていなかったので、まったく気づかなかったのだが、ある時、ペットボトルが家の前にずらっと並んでいる家を見て、人に質問した。
「あ、あれは猫除けだよ」
基本的に犬も猫も好きで、まあもともと動物は好きで、知らない犬や猫が寄ってきても気にしない方だったし、極端な話、家の前で犬や猫や糞尿をまき散らしていっても、気にしない位の人なので、猫除けについて、詳しく考えてみる気もしなかったのだと思う。
その時、私の頭の中では、あのペットボトル=猫除け、とインプットされてしまったいた。
それから10年以上、いやもしかして20年以上経過して、自分もついに家を買った。
家を買ってしばらくしたら、奥さんが、まるでお決まりのように、ベランダに水入りのペットボトルを並べていた。
確かに、自宅のベランダには猫が来て、毛が残っていたり、尿の乾いた跡のような痕跡があったりして、まあきっと猫除けのつもりなんだろうなと思い、気にも留めなかった。
しかし、それから7~8年が経過して、気づいたら水入りのペットボトルは、ベランダの隅にまとめて寄せられていた。
相変わらず猫は、自宅のベランダに出没したりしなかったりである。
そこでふと思ったのだ。
あれだけみんなが実行している水入りペットボトルは一体なんなんだろうと。
考えたこともなかったが、状況を見れば効果がないであろうことは容易に想像できる。
それなのに、今だに、多くの家でペットボトルが並んでいるのは、なぜなんだろうか?
なんだなかあ。
ググってみたが、その理由について、明確に解説してくれている人は、今のところ見つかっていない。
猫の都市伝説の一つである「水入りのペットボトルを恐れる」
それ本当に効果あるの?猫除けペットボトルの本当のところ
日本の街中で未だに見られる猫よけペットボトルは都市伝説? 噂を広めたマスコミは「効果が無い」と訂正すべき
効果がない
ことや
どうしてこういう迷信が広まったのか
については、このあたりのページに詳しく書いてあるので、その辺を読んでもらうことにして、
私の疑問は、
なぜこんなに効果がないとはっきりしていることが全国で広がり、いまだにやっている人がいるんだろうか?
ということである。
最初はきれいでも、最終的にこうなっている風景を数多く見る。
結局、ペットボトルも劣化するし、中の水は当然濁り、位置も風雨によりずれたりして、とにかく最初はきれいでも、数年経過すると、汚いものになっていく。
私が考えるに、
- とにかく最初誰かがペットボトルを並べた
- 効果があるかどうかについての話が明確になる前に、ぱっと見、きれいなので拡散した
- 年月が経過して、多少汚くなっても、まだやっている人がいると思われ、効果がないとは思わない人がまたやるという循環が始まった
- その後、効果がないと気づいた人も、片付けるのが面倒なので放置していた。
こうして、街中にペットボトルを並べる光景が拡散していったのではないでしょうか?
他にも
- 家にいる専業主婦の方、そして奥様は、家を買った直後はきれいに飾りたがります。その結果、ペットボトルは大量にゴミとして出ますし、水を入れるときれいに光ったりして、飾りつけとしては簡単である
- 猫は来て困っているが、さりとて猫除けについて真剣に研究するほど深刻ではないので、取りあえずペットボトルを並べてみる。
ってな感じなのではないでしょうか?
でもまあやっぱり、なんだかなあ。なのです。
個人的に、1年とか2年とか期限を区切ってペットボトルを並べるのは、美観的にありかなとは思います。
猫除けになろうがなるまいが、まあそれはいいでしょう。
でも、
これはやりすぎでしょうし、
こうなったら、捨てようよとか思うのです。
ですが、実際に捨てようとすると、
- 奥様に捨てていいか聞かなきゃならないし、
- 捨てるのは結局自分になるなあ。
という、世の旦那様のめんどうくさがりも、このペットボトル風景がなくならない一因なのかもしれません。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません