72万台回収

さて、タイトルの72万台という数、何を回収することになったかお分かりだろうか。
まあネットでちょいちょいと検索すればすぐにわかるのだが。
情報源: 72万台のパチンコ機回収:今業界で何が起こっているのか(木曽崇) – 個人 – Yahoo!ニュース
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私はかって、30代の時に10年程パチンコ業界の片隅で、とあるパチンコ店の経営者の近くで働いていたことがあります。
なので、パチンコ業界について、ある程度はウオッチしてきました。
全国のパチンコ店舗数はピークとなる1995年の約1万8千店から現在の現在の約1万店へと長らく減少傾向が続いています。
地方県だと、ここ10年で、ほとんどの独立系の小店舗・小企業はほとんど閉店(倒産)してしまい、全国チェーン系の店舗だけしか生き残っていないような状態です。
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そこに来て、これ!です。
何を驚いているかというと、その数なのです。
72万台と聞いてもピントきませんが、

現在世の中のパチンコ店に設置されている約300万台のパチンコ機のうちおよそ25%にあたる膨大な台数

なのだそうです。
いやいや、4台に1台、回収されるって・・・・・・
300台のパチンコ店なら75台。1000台のパチンコ店なら250台。
これは平均値なので、へたすれば、これ以上回収されてしまう店もあるでしょう。
最近のパチンコ台は1台20万円~35万円。
今回は、「検定時と性能が異なる可能性がある」ということなので、メーカー側の補償ももちろんあるでしょうけれど、仮に50%補償があったとしても、1台10万円~17万円になります。
75台変更すれば、1000万円前後のお金は飛んでいってしまうことになります。
 
それも、パチンコ台の耐用年数が来たとか、お客の付きが悪いからとかいうのであれば、納得も行きますが、例えば最近入れたばかりの台だったとか、お客の付きの良い稼ぐ台だったりすれば、その損害は、台の入れ替えの金額だけではありません。
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飲食店でメニュ-のうちの4品につき1品を変更する、キャバクラで女の子の4人の内1人を入れ替える。
これがどれだけ大変かは、経営している人からすれば容易に想像できると思います。
 
それにしても、回収を決定したことになっている日本遊技機工業組合は、思い切った決断をしたものです。
業界関係外の方にはピンとこないと思いますが、この組合の周囲には今も警察OBの天下りが複数入っていて、警察からの圧力によって決まったと思いますが・・・・・
 
今から20年以上前に、とあるパチンコ店の経営計画を作った時の話です。
経営計画を作る手順の中に、過去の歴史を振り返り、その時々の成功要因を分析するという話し合いの回がありました。
今でも忘れませんが、会社が拡大した時も、会社が縮小した時も、いずれも原因は、パチンコ台の性能の規制の変化があったのです。
当時半分冗談で、「成功の要因がパチンコ台の性能の規制の緩和であるなら、経営計画を立てても意味はないですね」と社長に言ったものです。

なんだかな。

 
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今回の規制変更による台の回収は、今後5年後振り返ってみると、パチンコ業界の大幅な転換点になっていることは間違いないと思われます。

時事,風俗

Posted by ymo