費用対効果について悩む
費用対効果=かけた費用に対して、どのくらい効果(成果)があるかをいう。
さて、普通の人は、この「費用対効果」という言葉をどれくらい知っているのでしょうか?
聞いたことがない人でも「費用対効果」という漢字が読めれば、うっすらと意味は分かると思います。
でも、この費用対効果、実はかなり曲者で、使い方を間違うととんでもないということまで、考えている方は少ないと思うのです。
数字に表せる部分の費用対効果は、簡単なのですが、人間の世の中は数字で表せない部分があるので、それが常にあるのだということを理解しておかないと、とんでもないしっぺ返しを食らうことが往々にしてあるのです。
具体例で考えてみましょう。
例えば、ここに1,000円の入った銀行通帳があるとします。
この銀行通帳はもう使いそうにないとなると、解約するという方法があります。
1,000円をただ単におろしてくるという方法もあります。
ごくごく短期的に考えれば、解約手続きにかかる時間を考えれば、後者の方が費用対効果は高いはずです。
ところが、解約しなかった場合、通帳を管理しなければなりません。
管理せず放置しておいて、その後ひよっこり出てきたときに、「あれ、これなんの通帳だっけ?」と悩むかもしれません。
通帳を捨ててしまうという手段もありますが、通帳を捨ててしまうということに抵抗を感じる人だった場合、それで少し悩むことが精神的に良いかどうかは・・・・・
なんだかなあ。
まあこれは簡単な例ですから、実際はここまで考えないでしょうけれど・・・・・
実はこの事例は私が本当に少し悩んだ例なのです。
個人的に通帳は捨ててはいけない、きちんと管理しなければいけない、お金は大切だ、1、000円でも粗末にしてはいけないと、親から育てられてきた(?)ので、どうしてもすっきりするには、解約したかったのですが、印鑑も不明、銀行も混雑しているという状況で・・・・・
昔は経営コンサルタントちっくな仕事もしていました。
その際は、どうしても、経営者に、問題に対しての、ひとつの解決方法を示さなければ、仕事にならないので、そのための物差しが必要だったので、この費用対効果をよく使っていました。
それは数字に出来ると、相手に理解してもらいやすいし、判断してもらいやすかったからです。
でも、その後の結果を振り返ってみると、費用対効果は、目に見える一定の側面を表していることでしかないことが、分かってきました。
もちろん今でも、費用対効果は考えますが、物事は割り切れないものと考え、費用対効果はある一つの側面であるという風に考えるようにしています。
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