国家公務員の定年延長

2020年10月25日

何にも世の中の動きを知らないんだなと、痛感しました。

検察官の定年延長を盛り込んだ検察庁法改正案が国民の猛烈な反発に遭い、黒川弘務・東京高検検事長の定年を、閣議決定だけで延長したことへの批判をかわすためと批判を浴びた時に、なんか違和感を感じていた訳だけれども、よく分からなかった。

みんな批判しているのは、検察官の定年延長すること、ないしはその定年延長を決めるのが内閣?他の行政府?だからヘンテコリンナコントロールをされるとまずいと思って、批判しているんだと思っていた。

ところが、年金は65歳まで受給開始が先延ばしになっているし、国家公務員の定年も65歳まで延長する法案も一緒だったことも、後々知ったわけで。

なんだかなあ。

そもそも国家公務員の定年延長については、

政府は13日、一般職国家公務員の定年を2030年度に65歳にする関連法案を閣議決定した。いまは60歳の定年を22年度から2年ごとに1歳ずつ引き上げる。個別に定年を定める検察官や自衛隊の事務官も同様に延ばす。「人生100年時代」を見据え、意欲のある高齢者が働きやすい環境を整える。今国会に提出し、早期成立をめざす。

公務員定年、30年度に65歳へ 法案閣議決定

という感じで閣議決定されており、国家公務員が65歳まで定年延長されるのに、検察の定年延長はおかしいというのは、

なんだかなあ。

なわけです。

それよりなにより、国家公務員の定年が65歳まで延長させることの是非や、その内容について、突っ込んでいる人が非常に少ないことの方が気になります。

検察庁の人事を内閣が握るのが嫌だという話もおかしいのですが、(いや、他に誰が握れというんでしょうか?)その前に、65歳まで延長はどうよ?とか、その内容はどうよ?っていう話は、よくよくググってみれば、ちゃんとマスコミは報道しているようですが、テレビでセンセーショナルに扱われるのは「安倍総理が、黒川さんを検事長にしたいために、定年の延長を決められるようにしたがっている!」的な感じの話ばかりです。

【途中でちょっと自分につっこみ】

国家公務員だけなのかと思ったら「閣議では地方公務員への役職定年制の導入を柱とする地方公務員法改正案も決定した。地方公務員の定年は地方自治体が国に準拠して条例で定める。関連法案が成立して国家公務員の定年が延びると、地方公務員も同様に引き上げられる。」んだそうです。
だから、全ての公務員ってわけで、タイトル詐欺ですね。
今更タイトル変えないけど。

で、定年延長は法律で決めるのはいいけど、なんでその内容まで事細かに決めることになっているのか、意味が分からない点もある。

  • 民間企業で多く採用されている「再雇用」ではなく、定年が延長される
  • 民間では60歳で再雇用された場合、大幅に給与が下がるのが普通だが、人事院などの資料によると、「60歳を超える職員の俸給月額は60歳前の70%の額」

これって一律なんでしょうか?
民間企業からすれば意味不明なんですが・・・・・

なんだかなあ。

定年延長も身分の保証もいいでしょうけれど、その辺の国民に是非を問わないでいいもんなんでしょうか?

こうなってくると、

世間の相場から外れた待遇改善だけに、国民にバレたらマズいと思ったのだろうか。前国会での論戦も検察庁の話で終始し、公務員全体の定年引き上げについては、ほとんど議論されなかった。

世間相場を度外視した「超好待遇」国家公務員「定年延長」の裏取引(2020/10/25リンク切れ)

って書かれちゃうのも致し方ないかなと。

黒川さんをやり玉に挙げて、そっちで騒いで、公務員の定年延長の話を隠したかった?
まさかねえ。

なんだかなあ。

政治,法律

Posted by ymo