「戦闘で150人死傷」と記載

2020年7月8日


「戦闘で150人死傷」と記載=機関銃射撃音、日報公表-南スーダンPKO・防衛省

南スーダンで国連平和維持活動(PKO)に当たる陸上自衛隊の日報問題で、防衛省は13日、2016年7月7~9日付の日報などを公表した。日報には「戦闘で約150人の死傷者が発生」との記述があり、陸自の宿営地がある首都ジュバの治安が急激に悪化していたことがうかがえる。

ええと、これってどうなんだろうという突っ込みどころ満載なんですが、そもそも論、PKOのことについて知らないので、ちょっと調べてみました。

国際連合平和維持活動(こくさいれんごうへいわいじかつどう、: United Nations Peacekeeping Operations)は、国連憲章でうたわれた集団安全保障を実現し、紛争において平和的解決の基盤を築くことにより、紛争当事者に間接的に平和的解決を促す国際連合の活動である。日本ではPKO(ぴーけいおー)と略されることが多い。PKOに基づき派遣される各国軍部隊を、国際連合平和維持軍(こくさいれんごうへいわいじぐん、United Nations Peacekeeping Force)という。日本ではPKF(ぴーけいえふ)とも略されるという。

ふむふむ、ここまではなんとか知ってるなあ。

日本は国際平和協力法に基づき、1992年の第2次アンゴラ監視団 (UNAVEM II) に選挙監視団として3名を派遣したのが始まりである。以後11のPKO等に要員を派遣している。この国際平和協力法で1992年に定められたPKO参加5原則では、紛争当事者の間で停戦合意や、紛争当事者が日本の参加に同意していること、PKOが特定の紛争当事者に偏ることなく中立的立場を厳守することなどを参加の要件としているが、上述のように内戦状態にある南スーダンで国軍による住民被害の防止を求められるなど、現状と乖離した規定となっている。

ふ~む。PKO参加5原則というのあるらしい。

PKO参加5原則

自衛隊がPKOに参加するにあたり、満たすべき条件。1992年に成立したPKO協力法に盛り込まれた。(1)紛争当事者間の停戦合意が成立(2)受け入れ国を含む紛争当事者の同意(3)中立的立場の厳守(4)以上の条件が満たされなくなった場合に撤収が可能(5)武器使用は要員防護のための必要最小限に限る――からなる。

(2016-07-17 朝日新聞 朝刊 4総合)

なるほど。

この条件によれば、まあ(3)(4)(5)はこっち(日本)の問題だから、(1)と(2)が基本的条件ということのようだな。

特に「(1)紛争当事者間の停戦合意が成立」っていうことが一番重要だな。

(2)については、そりゃ、だれも同意してくれる人がいない所に行くのは単なる侵入になっちゃうし。

で、南スーダンの話。

戦闘で150人が死傷したら、停戦が合意しているっていうのかなぁ。

ぶつかり合っている同士の双方のトップが、「停戦合意してます!」って言えば、下の方で、ぶつかり合っていても停戦は合意しているっていうのかなぁ。

そもそも停戦合意って、正直言ってあいまいな気がするんですよね。

ぶつかった!停戦した!ぶつかったってな繰り返しのような気がします。戦争って。

停戦合意ないしは休戦っていうのは、双方が武装解除しなくても、いいらしいので、そりゃ、双方武装解除してなければ、どっかでぶつかるでしょうっていうのが一般人としての私の見解なのですが・・・・・・

で、今回この問題って、謎なことが多くて困ります。

(1)「日報をめぐっては、防衛省は当初「破棄した」としていたが、昨年12月下旬に統合幕僚監部で見つかっていたことが判明。」ということなんですが、日報って保存義務あるの?保存義務あって廃棄しちゃったら、罰則規定あるの?ってなことは誰も教えてくれない。

だって、「陸自の文書管理規則はPKO関連文書の保存期間を三年間と定める一方、「随時発生し、短期に目的を終えるもの」や「一年以上の保存を要しないもの」は、例外的に一年未満で廃棄できるとしている。」という規定があるんだから、あとはこの日報がどっちに相当するのかの判断規定があればいいだけでしょ。

それが、「自民党行政改革推進本部(本部長・河野太郎衆院議員)が「行政文書としての扱いが不適切」だと問題視し、データの存否を再調査するよう要求」したら出てきたって・・・・・

なんだかなあ。

(2)そもそもPKOの5原則にしたがっていえば、当事者間の停戦合意があれば、派遣してもいいわけで、停戦合意期間中に大規模衝突が起こって、仮に150人が死傷したら、撤収しようとか、そういったことが決まっていたのかどうか、決まっていないなら、これから決めるしかないわけで・・・・・

なんだかなあ。

それが国会で議論?しているのが、戦闘であったか、戦闘でなかったかなんだから、笑っちゃいます。

武力衝突を「戦闘」と表現していたことについて、防衛省は一般的な意味で使ったもので、PKO参加5原則に影響する法的な意味での「戦闘行為」を意識したものではないと説明しています。

もうこんなこと言っている段階で、笑っちゃうわけですよ。

rule of engagementとは交戦規程のこと。これがはっきりしてないから、こんな揚げ足取りがでる。engagementなんですよ、皆さんringしか頭にないかもしれないが、武力衝突や戦闘とか交戦もengageなんです。曖昧な日本語に対し、英語ははっきりしている。

一般の方の書き込みのほうがよほどきちんとしているわけで・・・・・

こんな言葉遊びができるような、規則や法律なら、変えるしかないわけで・・・・・・

(3)で更に笑っちゃうのが、「じゃぁさ民主党政権時代に南スーダンに自衛隊を派遣した時には戦闘が無かったと言うのか?自民党の駆け付け警護を容認したら戦闘が起きたと言うのか?民主党政権時代の日報を公開して欲しいね。戦闘と書いてあるのか無いのか?公開して欲しいね。」という書き込み。

つまり今、一生懸命批判している民進党が、派遣を開始決定しているわけで・・・・・

なんだかなあ。

つまりきちんとしたルールもないことについて、色々な人が色々言っているだけという感じ。
ルールがないなら、決めるしかないわけで・・・・・

政治,時事

Posted by ymo