凍土壁に対する根本的疑問

凍土壁シリーズ第3弾です。
第1弾 福島第一の凍土壁、1割凍結せず
第2弾 福島第一の凍土壁 その後
 
最近こういうニュースが流れました。
情報源: 「福島第一原発」凍土壁失敗は何を生む 誤解の先にある次世代への責任(吉川彰浩) – 個人 – Yahoo!ニュース
 
ちょっとびっくりしました。
この方が言うには、

漏らさないではなく増やさない

なんだそうです。
じゃあ、

東京電力福島第一原子力発電所で汚染水対策の柱として、ことし3月末に運用が始まった「凍土壁」は、これまでに8割以上が凍結し、凍った壁によって、一部で地下水の流れをせき止める効果が表れていることが分かりました。

っていうニュースはなんなんだという気もしますが、まあそこは100歩譲ってよしとしましょう。
 
この方の言うように凍土壁が汚染水を増やさないようにするための対策であったと仮定しましょう。
とすると、次の疑問が起こってきます。
 
①そもそも汚染水は本当に海に流れ出ていないのか?

海側まで流れ着いた地下水は海側遮水壁で最終的に堰き止められます。対策(構造上の改善と汚染水のくみ上げ)は打ちましたが、建屋に流入せず海側に廻り込んだ地下水が残留汚染により汚染しているのが実情です。

この方はこのように簡単に書いておりますが、まずこの部分が全然信用できません。
その理由は次にもつながります。
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②増え続けている汚染水を本当に海に流さないで、貯蔵しているのか?

その残留汚染により汚染した地下水を地下水ドレン、ウェルポイントと呼ばれる井戸でくみ上げ、検査し海に流れ出ないよう建屋に引き戻しています。この量は建屋に直接流入する地下水量より多く、現在1日当たり約250m3と評価されています。
この2つの地下水が結果、建屋内の高濃度汚染水に混じり増えるということに繋がっています。単純に足せば1日約400m3ほどですので、貯蔵タンクが2,3日で一杯になる状況が続いているということです。

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この方も、このように書いていますが、そんなにタンクは増え続けているのでしょうか?
例えば250㎥のタンク、直径9メートル、高さ4メートルになります。
直径9mということは、計算が間違っていなければ、約63㎡になります。(約19坪です。)
1日19坪、1年で6935坪、5年で34675坪になります。
これって、福島第一原発のある福島県双葉郡大熊町の面積より広大な敷地となります。
う~ん。これって計算間違ってるのかなあ・・・・・・

なんだなかな。

つまり何が言いたいのかっていうと、だれかきちんと汚染水の量を観測して、それがどのくらいの面積を利用して、保管され続けていくのかと言うことをチェックしているのかということです。
 
それに、そもそも凍土壁って、1日400㎥の汚染水を250㎥に抑えるってだけのものだったのでしょうか?

なんだなかな。

gojippo
こうなってくると、
汚染水対策って、こんなペースでいいんでしょうか?
やっぱり海に流してません?
っていう風に感じるのが普通だと思うのですが。

なんだなかな。

 
 
【関連動画】
情報源: 2014/08/05 汚染水への取り組み~トレンチ凍結止水工事・陸側遮水壁工事の違い~
 

時事

Posted by ymo