倒産（破産）した会社は買えない？
倒産した会社は買えないのでしょうか？
倒産という言い方は正確ではないのですが、ある会社が破産手続きに入りそうだとします。
その会社を別の会社の社長が買いたいと思いました。
その社長曰く、どうせ債権者がいても、破産する会社なのだから、ほとんど債権を回収できないだろう。
であれば、その債権者に、債権額の1パーセントでも払って、債務は、帳消しにして、もらって、その会社は継続すればいいじゃないかと。
なるほど、話の筋は通っています。
債権者からすれば少しでもお金が入ればうれしいし、その破産する会社を何らかに活用出来ると思う社長からすれば、少しのお金で会社（法人格）が手に入るのですから・・・・・
でも、実はそんな事はできないのでした。
会社法第471条に、法定解散事由が定められており、その中に破産開始手続きというものがあります。
つまり、破産開始手続きが決定されたということは、その時点で、その法人は解散していると言うことになります。
従って当該法人を買い取る事は法律上できません。
とある会社の社長が思いついたアイデアは、ナイスとちょっと思ったのですが、全く無理でした。
なんだかなぁ。
一方、破産法第35条で、当該法人は、破産手続きが完了するまでは、存続するものとみなす、という規定があり、便宜的に破産手続き中の法人は、存続している形となります。
だから破産手続開始と同時に、法的にはその会社はオワコンでも、破産手続の間は、まだあるかのように、破産整理をしているというようなルールのようです。
わかりづらいですね。