ノーベル賞で、いつも思うこと
ノーベル賞に限らず、何とか賞っていう報道が出ると、ひねくれ者の私は何がすごいのと噛みつきたくなる。
そもそも、なんとか賞という話で、その「なんとか賞」について、詳しく知っている人はいるのだろうか?
賞設立の遺言を残したアルフレッド・ノーベル(1833年10月21日 – 1896年12月10日)はスウェーデンの発明家・企業家であり、ダイナマイトをはじめとする様々な爆薬の開発・生産によって巨万の富を築いた。しかし爆薬や兵器をもとに富を築いたノーベルには一部から批判の声が上がっていた。1888年、兄のリュドビックがカンヌにて死去するが、この時フランスのある新聞がアルフレッドが死去したと取り違え、「死の商人、死す」との見出しとともに報道。自分の死亡記事を読む羽目になったノーベルは困惑し、死後自分がどのように記憶されるかを考えるようになった。1896年12月10日に63歳でノーベルは死去するが、遺言は死の1年以上前の1895年11月27日にパリのスウェーデン人・ノルウェー人クラブにおいて署名されていた。
ノーベル賞について、この話を知っている人はどれだけいるのだろうか?
戦争を起こした当事者が平和賞を受賞したこともある。キャンプ・デービッド合意によりエジプトとイスラエルの間に和平をもたらしたことが評価されて1978年の平和賞はエジプトのアンワル・サダト大統領とイスラエル首相のメナヘム・ベギン首相に贈られたが、そもそもその仲介役としてアメリカの重い腰を上げさせるために第四次中東戦争を企画し、イスラエルへの奇襲作戦を主導したのはそのサダト自身だった。
こんなこともあるのである。
賞ではなく、その人が何をしたかをきちんと理解して褒め称えているならいいのだが。
なんだかなあ。である。
賞といえば、一番くだらないと思うのは、「モンドセレクション」だ。
モンドセレクション(Monde Selection)とは食品、飲料、化粧品、ダイエット、健康を中心とした製品の技術的水準を審査する民間団体であり、ベルギー連邦公共サービスより指導及び監査を受け、モンドセレクションより与えられる認証(この組織では賞と表記している)である。1961年、独立団体としてベルギーの首都・ブリュッセルに作られた。
ここまではいい。
全審査対象品のうち5割が日本からの出品で、日本から出品した食品の8割が入賞している。
よく、テレビ宣伝で、モンドセレクション金賞受賞とか言ってるけど、笑っちゃうよね。
「モンドセレクション受賞!」はすごいことなのか?(2021/3/18リンク切れ)
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