賃料差押の競合

なんだかここのところ、弁護士になった気分です。

さて、タイトルの件ですが、「賃料」の「差押」が「競合」した場合にどうなるか・・・というタイトルなのですが・・・・

これも、

ってな感じで、分かる人には、分かるのでしょうけれど・・・・・

まず「賃料」の「差押」ですが、例としてあげると、

A:賃貸物件の大家
B:賃貸物件の賃借人
C:Aの債権者

こういう登場人物で、CはAに対する債権(貸付、売掛等)を回収するために、Bに対して、Aに賃料を払う分を裁判所の許可を取ったから、Aに払わないでC(自分)に払って!というものです。

で、これが「競合」するというのは、

A:賃貸物件の大家
B:賃貸物件の賃借人
C:Aの債権者
D:Bの債権者

という登場人物で、CだけでなくDも、俺もAに対して債権があるからBさん、Aに賃料を払わずに、俺(D)に払って!と、2か所(以上)から、賃料の差押の連絡が来る状態です。

要するに競合とは,『第三債務者の弁済した金銭をある割合で複数の債権者に分け合う』状態のことです。

【債権差押における他の債権者との競合;配当要求,シャットアウト時点】

Bからすれば、1か所から差押の連絡(裁判所からの通知)が来るだけでびっくりなのに、2か所から差押の連絡が来たら、どうすればいいんだろうって感じです。

家賃が10万円として、CとDにどうやってふりわけて払えばいいんだろうとか、そもそも2か所に払うのは、手続き上面倒だなとか・・・・

で、こんな時、裁判所の方で、Cにいくら、Dにいくら払ってくださいなんていう丁寧な説明は来ません。
CからもDからも差押ですよってだけ・・・・

なんだかなあ。

さて、こんな時賃借人のBはどうすればいいのでしょうか?

正解:Bは供託する

Bは、裁判所に賃料を供託(裁判所に支払)することで、賃料を支払ったことになります。

Bからすれば、あとは知らないよ、俺は(裁判所に)家賃は払ったよ、という形になります。

2か所から差押えが来るような怪しい大家(A)に対しては家賃なんか払えない!と、供託することもなく、家賃を払わずにいると、それはそれで、差押してきている債権者のどちらかから訴えられることになります。(家賃の未納で)

で、供託された家賃は、差押しようとしている債権者が「配当請求」することになるのだそうです。

ここから先は調べていないのでよくわかりませんが、裁判所が債権の中身を吟味して、「按分」するようです。

法律

Posted by ymo