建設業許可と免許状
一般の方には馴染みがないと思われますが、建設業を営んでいる会社では、建設業の許可というものを取得しております。
まあ、建築に関する法的制限は様々ありますし、人様の建物を建てるのに、誰でもいいや!と言う訳には行きませんから、行政が一定の許可を出すことについては、まあ当然かなとは思います。
ですが、この許可について面白い話があります。
建設業の許可については、「専任技術者」を置くことが必須条件です。
これもまあ当然ですね。
きちんと建築のことが分かる「技術者」もいないのに、適当に建物が建ってしまうなんていうことは、考えただけでも恐ろしいことですから。
しかしながらこの「専任技術者」、一定の国家資格を持っていれば、実務経験がなくてもOKとなります。
なんだかなあ。
そりゃあね、国家資格を取得していることは凄いことだと思いますが、机上の勉強だけで取れる資格で、「専任技術者」って・・・・・どうなんでしょうね。
で、更にその手続きに関して笑ってしまうのが、建設業許可を申請する際に、「専任技術者」の確認に、資格証原本の提示が必要なんです。
具体的には賞状形式の資格証原本の提示を求められます。
国家資格なんだから、国で登録しているだろうと思うのですが、そんなことは関係ありません。
この辺、情報のデジタル化が一向に進んでいない弊害だと思いますが・・・・・・。
【建設業許可】建築士免許について
【建設業許可】建築士免許について
専任の技術者になり得る資格の中に、一級建築士と二級建築士があります。
それらの資格をお持ちの方を専任の技術者として建設業許可を取得する場合、資格証の原本を申請窓口で提示することになります。
資格証の原本というと、賞状のような形というのが一般的なんですが、この建築士免許に関しては賞状型の携帯型の2種類あります。
どういうことかと言いますと、一級建築士は平成20年11月28日以降(二級建築士は各都道府県により違います)の資格取得者などは、資格証自体が携帯型に切り替えられているためです。
携帯型免許は顔写真付きになっており、他の申請などで使う賞状型の資格証には見えないのですが、携帯型免許証でも通常通り建設業許可申請に使用できますので、ご安心ください。
ちなみに、上記で言う所の携帯型免許の場合は、
最近の『建築士』や『電気工事士』は、資格証がカードタイプになっており、工事において『携帯の義務』があります。
専任技術者の資格証
携帯義務のある資格は、技術者が現場で携帯しておかなければなりません。
つまり、会社の事務員や行政書士が、申請窓口に原本を持参することに、制度上、支障があるのです。
このため、携帯義務のある資格証の場合、申請窓口で原本照合を行いません(コピーを提出するだけとなります)。
ということで、後々必要になるけれども、申請段階では、必要ないということもあるようです。
一定の期間以前、例えば30年前とかならいざ知らず、ここ20年から30年位に資格を取得した人の名簿のデータ化なんて簡単だと思いますし、その確認で身分証明書を出すならいざ知らず、賞状を持ってこいと言われる・・・・・
なんだかなあ。
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