様々な許認可と刑事罰とその周辺

2020年6月28日

さて
情報源: 建設業許認可と懲役刑 | なんだかなあと思う世界
で、禁錮以上の刑に処せられると、建設業許可の欠格事由になるという話をしました。
更に、
情報源: 刑罰を受けると一応色々な影響があるもんだ | なんだかなあと思う世界
では、建設業以外に、宅建業、古物商でも同様だと書きました。

で、問題は、その禁錮以上の刑に処せられた人が、誰かという問題です。

欠格事由の対象は、個人であれば分かりやすいです。
本人だけですから。
法人の場合は誰かという問題ですが、この辺は概ね共通なんですが、色々微妙に違い面白いです。

要するに、役員・・・・・なんですが。
役員と言えば、商業登記簿謄本に載る登記事項ですから、分かりやすいですよね。
ところが、役員等(建設業)と言ったりして非常に微妙です。

建設業法及び建設業法施行規則等の改正に伴い,平成27年4月1日から建設業許可申請に係る取扱いの一部が変更されます。
平成27年4月1日以降の申請については,新様式による申請となりますので,「建設業許可の手引き(平成27年4月版)」をご確認の上,申請するようお願いいたします。

改正法における役員の範囲の拡大に伴い,許可申請書の記載事項等の対象となる「役員」が「役員等」となります。
※「役員等」とは・・・

  • 業務を執行する社員(持株会社の業務を執行する社員)
  • 取締役(株式会社の取締役)
  • 執行役(委員会設置会社の執行役)
  • 相談役
  • 顧問
  • 株主等(個人で「総株主の議決権の100分の5以上を有する株主」及び「出資の総額の100分の5以上に相当する出資をしている者」)
  • その他役職の如何を問わず取締役と同等以上の支配力を有する者


つまり相談役とか顧問とか、そういった名称の人でも、この役員等に含まれるわけです。
ややこしいですね。
そして株主まで入るわけで・・・・・・
まあ理屈は分かりますけどね。
この辺どうしても曖昧になってしまいます。

宅建業なんかはもっと曖昧で、

宅地建物取引業法第5条第1項(免許の基準)では、その事由に該当した場合には宅地建物取引業の免許を与えることができない事由を列挙している。これらの欠格事由における役員とは、次の1.および2.の者を指しており、実質的に支配力を有する者を含む幅広い概念である。
1.業務を執行する社員、取締役、執行役またはこれらに準ずる者
2.相談役、顧問、その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役またはこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者
このように、名称の如何を問わず、宅地建物取引業を営む法人または個人に対して、実質的に支配力を有する者を、宅地建物取引業法第5条第1項(免許の基準)では「役員」と呼んでいる。
なお、上記2.の「同等以上の支配力」の認定に際しては、「名刺、案内状等に会長、相談役等の役職名を使用しているか否かが一つの基準となる」と説明されている(宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方「第5条第1項関係」より)。

ってな感じです。
宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方、というのは、国土交通省発表の資料であって、法律ではないわけです。
もうこの辺はかなり解釈になってしまうわけで・・・・・・

まあ線引きとしては限界があるから仕方ないんですが、

なんだかなあ。

という感じではあります。

例えば、Aという会社は、100%Aが株主、代表取締役だった建設業だったとします。
Aが、禁錮以上の刑に処せられてしまうと、建設業が取消になりますから、Aは、刑に処せられる日(つまり判決が確定する日)以前に、登記上、役員から退任します。
株式も全て他の人に売ったとなると、一応建設業の欠格事由には該当しません。
役員は登記上抜けるのですから、これは公のものとして、株式を全て他人に譲渡したかについては、これは証明するものがありません。

なんだかなあ。

最近特に思うのですが、株主は登記事項にした方がいいのではないでしょうか・・・?

法律

Posted by ymo